
少子高齢化の影響により、特に都心部の学校は、必要な生徒数を確保するのが次第に困難になっています。生徒を確保するため、過去の教育内容を吟味し、生徒にとってよりよい教育環境や教育体系を提供できるように、教育現場の改革を推進してきております。その方法の一つとして、教育現場において「eラーニングの導入」が注目されています。
eラーニングの導入には、「場所・時間の制約を受けることなく学ぶことができること」などのメリットがあり、また「情報化の進んだ学校」というイメージを生徒に対して与えることもできるため、学校のイメージ強化につながり、競争に勝ち残るための有利な施策と考えられます。
また、2004年に出された「u-JAPAN構想」を踏まえた「ICT政策」にも合致しております。2007年度にも「ICTを活用した授業」を調査検討しており、次世代のユビキタスネット社会を意識した政策でもあります。
また、国も大学・大学院を対象とした、e ラーニングに関する支援を行っており、文部科学省は、平成16 年度から各大学などを対象に現代的教育ニーズ取組支援プログラムを募集しています。
この中で、eラーニングに関するテーマが設けられており、今後ますますe ラーニングを利用した学校教育が普及していくものと思われます。
参考)【総務省】情報通信統計データベースで「u-JAPAN構想」や「ICT政策」の概略説明しています。
第3章 情報通信政策の動向
政府の方針や企業、学校などにおけるeラーニングの取り組み状況を通じて、eラーニングのメリットのみを紹介してきました。
しかし、eラーニングの導入にもデメリット(留意点)はあります。
○ 社内や学内のコンピューター環境の整備(インフラ整備)が必要となる
○ eラーニング導入することで教育体系が完結することは難しく、どうしても対面式のサポート授業などの側面支援が必要となる場合が多い
○ 時と場所を選ばず学習したいときに学習できるが、学習する意欲を持っている人に対して便利なだけである。逆にやる気をなくし学習の継続が困難となる受講者が出る可能性がある。
○ 現在の学校授業のように集団で同じ学習することにより、「協調性」や「競争意識」の形成されるが、それが得られない。
eラーニングは受講者の自主性が無くては成り立ちません。よって、やる気の無いものにやる気を出させたり、新たな可能性があると思わせたりすることが最重要となる。まして、初期投資費用がかかり途中で簡単にやめることができません。また、講師や同級生などが周囲にいませんので、緊張感や競争意識がなく、緊迫感のない講義と化す可能性があります。
従って、今後は「従来の集合研修(面と向き合った講義)」と「eラーニング」との使い分けが重要になってくると考えられます。そして、TPOに応じて従来の研修、OJTや講義とeラーニングを上手に使い分けすることができれば、受講者の飛躍的な能力向上も可能になるといえます。
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